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小指と薬指の握力アップで4本マレットは安定する!?

マリンバの4本マレット

こんにちは!打楽器の吉岡です。

タイトルにもある通り「握力アップ」って、そもそも打楽器を叩くのに筋トレする必要あるのか?

吉岡の答え。
ただ「たたく」だけなら必要ないけど、身体を鍛えることで技術・表現の幅は圧倒的に広がる。

です。
筋力があればさらに選択肢が広がるよ、ということです。


軽い筋トレや体感トレーニング・ストレッチを日常的に取り入れてから、演奏するときの身体の軸が安定し、パフォーマンスも安定してきたように思います。

叩いているとき、身体の各パーツの感覚が前よりも鮮明になりました。
ぼんやり見えていたものが、ピントが合ってクッキリ見えてきた感じです。

と、
この話はまたの機会にするとして、今回は4本マレットに注目して最低限必要だと思った「握力」について書いていきます。

なぜ小指と薬指なのか

トラディショナルグリップの場合、小指と薬指で重なった2本のマレットを持ちます。

初心者のうちはこの小指と薬指が痛くなったり、とても疲れると思います。
この2本は人差し指や中指に比べて弱く、ふだん意識して使うことの少ない指だと思います。

最大限の響きを出すためにもマレットは握りすぎないようにしたいですが、たたいたり素早く移動したときの衝撃に耐えられるぐらいの力は必要です。

今まで経験したことと言えば、
たたいた衝撃でマレットを落としてしまったり、素早い動きに耐えきれずマレットが指から外れてしまったり。

反対に、飛んでいかないように握っていたら1曲弾き終える前に手が疲れてしまったり。


特に顕著なのは重たいマレットを使う時、フォルテやアップテンポ時。
反発も慣性力も強くなる条件ですね。

たたいた瞬間の鍵盤からの反発、マレットを素早く動かすときの慣性力に自分の握力が耐えきれていないのでしょう。


鍛えて筋力アップするということは最大値が増えるということ。
鍛えれば、より少ない労力で大きな効果を発揮できるということです。


握りしめる力をアップ!と考えるよりも目指したいのは安定感!
ほら、マッチョな人って安定感すごいじゃないですか…


ちなみに最近試していて気づきましたが、マレットをクロスさせないスティーヴンスグリップでも小指と薬指でマレットを支えなければならないので、この2本が弱すぎると疲れやすいです。

L.H.スティーヴンス著の「マリンバのためのメソッド・オブ・ムーヴメント」にも、外側のマレットを支える小指と薬指はある程度の筋力トレーニングで、使いこなすまでには時間がかかると書かれています。

手軽に鍛えられる!

握力には3種類あります。

  • クラッシュ力…物を強く握る力
  • ピンチ力…ものをつまむ力
  • ホールド力…ものを掴んだ状態を維持する力

マレットに必要なのはホールド力だと思います。

正確には「指の筋肉を鍛える」ではなく「腕にある、指を動かすための筋肉」を鍛えることになります。
ある部位を動かすための筋肉は、動かす部分よりも手前(身体の中心に近い)の筋肉です。


専用の器具が無くても鍛えられますが、
「何か器具を買った方がやる気が出る!」

という私みたいな方へ向けて(笑)
手軽に入手できる器具を3種類ほど紹介していきます。

ハンドグリップ

現在やってみているのが、このハンドグリップです。
車の渋滞中にやったり、動画を見ながらやったり、どこでもできるので続けやすいです!

100円ショップでも買えます。
何種類か重さが選べるので、自分に合ったものを選ぶと良さそうです。

小指と薬指の握力アップで4本マレットは安定する!?
100円ショップで一番重いの買いました

ゆっくり握り、ゆっくり戻す。
どの筋トレも同じですが、ゆっくりじっくりどの筋肉を鍛えているのか意識しながらやると効果的です。

やみくもにやるのではなく、筋肉の位置を調べて、自分の身体の中の筋肉をイメージしながら動かすことが大切です。

吉岡さん(中2)

効果が出るのは適当にやる100回よりも丁寧にやった10回です。まじで。


特に左手の薬指と小指を鍛えたいので、下写真のようにやってみると…
全く動かない!!!

右手で同じようにやってみたら、何とか動かせました。
左手と右手でこんなにも差があるのか…と愕然としました。

今現在は中指にも手伝ってもらって、小指と薬指に繋がっている筋肉を意識しながらやっています。

ゴムボール


グーパーで握力を鍛える器具です。
数段階の固さのゴムボールがセットになっています。
(このゴムボール、ヒモが付いていて使いやすそうですね…!)

フィンガーバンド


握力というと「握って鍛える」イメージかと思いますが、このフィンガーバンドは指を開く動作で鍛えるユニークな器具です。
小さくて手軽ですね!

おわりに

鍛えて筋力アップするということは最大値が増えるということ。
鍛えれば、より少ない労力で大きな効果を発揮できるということ。

握りしめる力をアップ!と考えるよりも目指したいのは安定感!ホールド力!

楽器がなくてもできるパワーアップ、いかがでしょうか。

ということで書いてきましたが、鍛えたことで以前より疲れにくくダイナミックな動きでも音も当てやすくなりました。

またその後も書いていきたいと思います。
つづきをお楽しみに!


それでは、また!