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アンティークシンバル

モーリス・ラヴェルが、この楽器をクロタルと呼んだため、クロタル、クロテイル(英語読み:Crotale)と呼ぶことも多いが、元来クロタルは別の楽器である。【引用:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』】

現在では「クロテイル(クロタル)」とほぼ同義に用いられている。

小さな円盤型の金属打楽器。シンバルという名前がついているものの、澄んだ音色で音程がはっきりしている。

高価かつ使用頻度が低い楽器の為、グロッケンで代用されることもある。

アンティークシンバル

antique cymbals【英】
antike Zimbeln【独】
cymbales antiques, crotales, ieu de crotales【仏】
crotali, cimbalini【伊】

アンティーク・シンバルとは古代のシンバルという意味だが、古代ギリシアなどで用いられた、小さなシンバルをかたどって作られたところから、この名前がある。材質は真鍮を主材としており、直径が10㎝ぐらい、厚さは4㎜前後。2枚1組となり、はっきりとした音程を持つ。音域は半音を含めたc’-c” までとf’‐f” までのそれぞれ2オクターブとなっている。奏法は両手に1こずつもって、ふちとふちを打ち合わせるのが、いちばんよい音がするが、片手に1枚もって、木琴の硬いマレットで打ってもよい。また、ピアノの鍵盤の配列で1枚ずつ台に取り付けて、2本のマレットで演奏することもできる。ドビュッシーは管弦楽曲≪牧神の午後への前奏曲≫で、またストラヴィンスキーは舞踏音楽≪春の祭典≫で、このアンティーク・シンバルを用いて、たいへん美しい効果をあげている。音色がグロッケンシュピールに似ていることから、この楽器がないときには、グロッケンシュピールで代用することがある。【網代景介・岡田知之共著「新版 打楽器事典」】

主なメーカー

Zildjian(ジルジャン)

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