吉岡さん(中2)
夏の暑い日、マリンバやシロフォンの鳴りがいつもと違う気がする…という経験はありませんか?
管楽器が気温の影響を受けることはよく知られていますが、実は打楽器も影響を受けます。
手軽にできて効果的!是非試してほしい鍵盤楽器の「共鳴管の高さ調節」について書いていきます。
共鳴管の役割
「共鳴管」「共鳴パイプ」「パイプ」「リゾネーター」など様々な呼び方で呼ばれています。
共鳴管があることでマリンバ・シロフォン特有の響き、そして音量を得ることができます。
ヤマハのサイトでマリンバの共鳴管アリ・ナシの音を聴いてみると、分かりやすいと思います。
共鳴管は1つの音板に付き1つずつ付いています。
(音板がないところの共鳴管は飾りの共鳴管です。)
音板それぞれのピッチに合わせて、よく鳴るように共鳴管の長さ(容量・広さ)が作られています。
気温の影響
こうして計算して作られた楽器も「作った時の気温」と「演奏する部屋の気温」が大きく異なると鳴りが変わってきてしまいます。
木で作られた音板は気温が上がると膨張し、ピッチが下がります。
こうなった時に共鳴管の高さを調節して、音板の状態に合わせることで本来の響きを取り戻すことができます。
共鳴管は音板に近づけると音程が下がり、逆に音板から遠ざけると音程が上がります。
暑い部屋では音板のピッチが下がるので、共鳴管は音板に近づけるよう調節すると響きが良くなります。
調節の仕方
通常、低音側に共鳴管の高さを調節できる溝やネジがあります。
メーカーや楽器のグレードによって変わりますが、大体の楽器には2~3段階の溝があります。
こおろぎとヤマハの4オクターブには回して調節するタイプもあります。
通常時は音板から共鳴管を離した状態で使います。
夏場など暑い部屋で演奏するときは、浅いほうの溝にセットしたりネジを回して共鳴管を音板に近づけます。
「暑い/そうでもない」の目安にしてみてください。
まとめ
- 普段は音板とある程度離しておく(深い溝にセット)
- 暑い場所では音板に近づける(浅い溝にセット)
- 寒いときは逆の現象が起こる
と覚えておくとラクです。
それでは、また!