こんにちは!打楽器の吉岡です。
吉岡さん(中2)
と思われがちな打楽器のスラー。
いえいえ、打楽器をあなどることなかれ!
できます!
今回はアーティキュレーションのなかでもスラーに注目して書いていきます。
アーティキュレーションとは
音符の繋がりや長さを調節し、表情を加え、命を吹き込む表現(記号)!
アーティキュレーション(articulation)とは、音楽の演奏技法において、音の形を整え、音と音のつながりに様々な強弱や表情をつけることで旋律などを区分すること。フレーズより短い単位で使われることが多い。強弱法、スラー、スタッカート、レガートなどの記号やそれによる表現のことを指すこともある。アーティキュレーションの付けかたによって音のつながりに異なる意味を与え、異なる表現をすることができる。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
こちらのwebサイト洗足オンラインスクールでは、譜例と共に分かりやすく解説されています。
他の楽器の場合
スラーが付いていない場合と、付いている場合で説明していきます。
スラーがついていない
図のオレンジ色は音のイメージ。
一般的に管楽器ならタンギングで息の流れを区切り、ヴァイオリンなどの弦楽器では一音一音で弓を返して弾きます。
この譜例は管楽器なら「タタタタ タッタッ タッ」と発音します。
(発音は「タ」以外もあるけどひとまずタで説明します)
スラーがついている
一般的に管楽器ならスラーは息の流れを区切らずに運指を変え、ヴァイオリンなどの弦楽器では弓を返さずに左手だけ動かして弾きます。
この譜例は管楽器なら「ターーー タッタッ タッ」と発音します。
鍵盤打楽器の場合
たたくことに変わりはないが、意識次第で変えることが出来ます。
管楽器の息の使い方や弦楽器の弓の使い方を見たり聞いたりするのが一番ですが、打楽器になったときの感覚がつかみにくい場合はこちら!
身近な「ぞうきんがけ」のイメージです。
実際マレットは音符の数だけ動かしますが、一音一音区切るか、一回の動きの中にまとめるか、で変わってきます。
スラーがかかっていない場合
一音一音でサササッと拭くイメージ。
スラーがかかっている場合
サーっと一気に拭くイメージ。
スコアを見て書き写そう!
現状、打楽器の楽譜にはスラーをはじめとしたアーティキュレーションが書かれていない場合が多いです。
吹奏楽コンクールの課題曲にも付いていないことが多いです。
(打楽器には書く必要なし、と断言している大御所の作曲家もいるぐらいです。)
打楽器奏者からすると、アーティキュレーションは打楽器でも「できる」し、書く必要も「ある!」です。
管楽器なら息の流れを変化させて音を滑らかに繋げています。
弦楽器なら一回の弓の動きで音を滑らかに繋げています。
打楽器とは言え、考えて弾くのと考えずに弾くのとでは、アンサンブル面でも表現面でも大きく違ってきます。
もし打楽器のパート譜にアーティキュレーションが全くなかったら、スコアを見てみて同じパートや似たようなことをやっているパートを参考に、書き写してみてください。
テンポが揺れる!リズムが不安定!それならいつもの基礎練を〇〇でやってみよう!
まとめ
以上、打楽器のアーティキュレーションとくにスラーに注目したお話でした。
より生き生きとした多彩な表現、より一体感のあるアンサンブルを目指して、ぜひ試してみてください!
それでは、また!