中2生徒「小さい音…どうしたらいいですか…(絶望)」
打楽器の小さい音、苦手…楽しくない…あるあるですよね。
でも、強弱を自由自在に使えたら面白くなりますよね!
どうしたら小さい音「ピアノ」に立ち向かえるのか、考えをまとめてみました。
バチを持たずに…
例えば、手や指先で小さい音をたたくと?
思った通りに出来るではないか…!!
日常生活でも音をたてないように物を置く、小動物にそっと触れる、など演奏に応用できそうな動作がありますね。
バチを持つと難しくなる。
ということは、バチをコントロールすることに注目すると良さそうです。
うまくいかない原因
実際のところ、原因は人それぞれ楽譜それぞれです。
その人の叩き方やどういった場面の「ピアノ」なのか、実際に見てみない限り伝えられないのですが、今回は大きく分けて2つの技術的な原因をあげておきます。
勢い・スピードだけで音を出していないか
必要以上にバチを振り上げていないか確認する。
以下のツイートではフォルテの場合の話をしていますが、
普段叩くときに
- スピードをつけて振り下ろす
- 勢いをつけてたたく=手首のスナップを大きく使ってたたく
- バチが打面に当たる瞬間にギュッと握りこんで音を出す
などクセがついていると、なかなか上手くいきません。
スピードだけに頼らず、バチや腕の重さも使えるとダイナミクスの幅が広がります。(=音色の幅も広がる!)
大きく振り上げなくてもバチや腕の重さを使うことはできます。
ピアノだからと言って、必ずしもそのぶん動きが小さくなるとは限らないのですが、 タップストロークの練習をしてみるのもいいかもしれません。
バチを握りすぎていないか
指でたたいたときの感覚、そのままに使う!
手や指で慎重に静かにたたくとき触るとき、グッと力を入れたり固めたりしませんよね?
あと、赤ちゃんや小さな子供を寝かしつけるときとか。
ぽん、ぽん、と優しく叩きますよね。
「安定させよう」「コントロールしよう」
とバチをぎっちり握りしめてしまうのは逆効果だと思います。
遊び、余裕を作ることで多彩になる。響きが生まれる。
チップ(バチ先)、人差し指や中指を意識する余裕もきっと生まれます。
小さな音を楽しむためには、
小さな音に命を吹き込むためには、
バチの重さや振動(響き)を感じられることが大切。
バチを持つ力加減は
ボールペンなどを指でつまんで上下に揺らして
「ホラぁ~曲がって見えるゥ~」が おすすめです。笑
(※持ち方ではなく「力加減」)
吉岡さん(中2)
「適度なリラックス」
緊張すると難しいことかもしれませんが、
普段から意識して習慣付けておけば、本番でも必ず発揮できると思います。
慣れていない(経験が少ない)ことも原因の一つかもしれません。
基礎練習などでは、やりやすい音量で叩いていることが多いですよね。
普段やっている基礎練習を音量を落としてやってみる、音量を変えながらやってみてもいいかもしれません。
ボリュームの上げ下げだけで考えない
ここからは強弱記号を音楽的に考えるお話。
楽譜にある強弱記号はリモコンでピピピッと、するイメージで付けられたわけではありません。
(現代音楽ではピピピッとやる場合もありますが)
強弱=音色といっていいほど、音色と深く関係しています。
音色、表現したいイメージ はどうか。
前後の音楽はどうなっているのか、合奏なら何人でどんな楽器が音を出しているか。
どんな場所で演奏しているのか。
「ピアノの音量はOOデシベル」
「フォルテの音量はOOデシベル」
という絶対的なものはなく、前後関係や周りとのバランスによって変化する。
音楽に「絶対的」は ほぼ無く、「相対的」が全てだと思います。
音楽を座標化して演奏にメリハリを!いま出してる音、どのへん?
弱音にも命を吹き込むッ!
ピアノだからと言って押し殺したような音とは限らない。
無表情になったり弱弱しくなったり、「ピアノ」が負のイメージになるのは悲しい。
(音量小さいだけで意志のないピアノ、よくレッスンで「死んでるピアノ」と呼んでいます。笑)
そこで、合奏の曲ではソリストたち(コンチェルティーノ)がソロで演奏する=強弱記号の「ピアノ」、ソリスト以外の大勢の奏者(リピエーノ)で演奏する=「フォルテ」と考えて、音楽の対比をつけていたらしい。
この事実からも「ピアノ=弱々しい」イメージを崩せるはず!
友達とのナイショ話
遠くの花火大会
そよ風に揺れる草木
ひとり小さなため息をもらしたとき
周りを起こさないように狂喜乱舞するとき(笑)
などなど、たくさんの「ピアノ」が日常生活にもあふれています。
元気いっぱいのピアノ、攻撃的なピアノもあります。
同じ「ピアノ」でも場面によって自由自在に使えると楽しくなってきます。
そうそう、呼吸もお忘れなく!
息を殺して狙うのではなく、呼吸を合わせてつかむ…!
それでは、また次の記事で!
打楽器うるさい問題、弱くたたくだけでは解決しない!?~管楽器とブレンドする方法
いい響きが分からない 」
「楽器に問題があるのか
奏法に問題があるのか分からない 」
「今の自分に合った
効果的な練習方法を知りたい 」
このようなお悩みはありませんか?
悩んでいる・迷っている時こそ
ご相談ください。
真心こめてサポートいたします!