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打楽器にも大切な「フレージング」

こんにちは!打楽器の吉岡です。

今回は打楽器の演奏で見落とされがちな「フレージング」について書いていきます!

フレージングとは?

旋律を楽句(フレーズ)に分けること。曲の構造分析の重要な手段として音楽理論の主要課題の一つであるばかりでなく,様式にかなった演奏をするためにも欠かすことのできない概念である。

平凡社 世界大百科事典

要するに、「2つ以上の単語でできた文」と言ったところです。

たとえば、「チューリップのうた」なら「♪咲いた、咲いた、チューリップの花がが~」で1フレーズです。

楽句は文章にたとえれば,句読点によって区切られ,なおかつ文としての意味をなす最小単位で,詩では詩句の1行に相当する。音楽の場合,句読点にあたる記号がなくとも,声楽では歌詞の区切りに従って,器楽でも自然な呼吸で区切られるのが原則である。

平凡社 世界大百科事典

歌詞がない曲でも、フレーズがあります。

2小節、4小節で区切れることが多いです。

しかし、同じ曲であってもフレーズを小さくとることも大きくとることも出来るので、必ずしも絶対的な正解があるわけではありません。

演奏者の解釈によって変わってくるものです。

(合奏では解釈を揃える必要があります)

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分かりやすい話し方と同じ

句読点や段落が無く、ひたすら繋がっている文は読みづらく理解しにくいですよね。

話すときも抑揚を付けたり、意味のまとまりを意識して話してもらえると分かりやすいですよね。

歌詞のない音楽も言葉と同じです。

ただし、言葉よりももっと自由で、人それぞれでとらえ方が変わってくるものだと思います。

打楽器はついつい「拍」単位で考えてしまいがちですが、フレーズ感を持って演奏することで、より「伝わる」、説得力のある演奏になります。

言葉を話すとしたら、単語ひとつひとつを意識するのではなく、どの単語がどの単語にかかっているのか?この文では何を強調したいのか?考えて話す感じですね。

フレージング・実際の例

合奏やアンサンブルの曲だと、自分の楽譜を見てもよく分からないかもしれません。

スコアを見てみると解決することが多いです。

例・ティンパニ

譜例1上段はチューバの楽譜、下段はティンパニです。

ティンパニは出せる音に制限があるので、チューバと同じようには演奏できません。

そのため、チューバの楽譜の一部分を演奏するようにティンパニが入っていることが吹奏楽の曲では多いです。

譜例1

ティンパニの楽譜だけ見ると、1小節目で終って2小節目3拍目でまた始まる印象を受けますが、実際は1つのフレーズです。

楽譜上は休符だったとしても、フレーズを意識することで同じ動きのパートと一体感を持って演奏することができます。

例・鍵盤打楽器

たとえば、パート譜では譜例1の上段のようにスラー無しで書かれているとします。

スコア譜で同じ動きをしているクラリネットを見てみると、譜例1下段のようにスラーが付いていました。

譜例2

上段のように拍で区切って演奏してしまうと、3拍目の裏からスラーで演奏しているクラリネットとは「フレーズ感の異なる演奏」になってしまい、まとまりが無くなってしまいます。

鍵盤打楽器は、フルートやクラリネットをはじめとした高音域の管楽器の楽譜もよく見てみましょう!

こちらで詳しく解説しています

「トイズ・パレード」パーカッション演奏のポイント~スコアから読み解く2021吹奏楽コンクール課題曲1

例・スネアやバスドラム

特に行進曲では表拍と裏拍といったシンプルなリズムが多いかと思います。

これも、ずっっっと同じように機械的に演奏してしまうと冷たく不愛想な印象になります。(それを狙ってやっている場合はいいのですが)

2小節や4小節など、フレーズの「始まり」と「終わり」を意識してみるだけでも生き生きとした演奏に繋がります。

単純に強弱を変えたりテンポを揺らしたりするのではなく、インテンポのままで自然な抑揚がついているイメージです。

おわりに

シンプルに、打楽器も歌うように息を使うイメージで演奏すれば、フレーズ感を持って演奏できると思います。

難しく考えずに、ぜひ自分のパートを歌ってみたり、合奏の曲であれば他のパートを歌ってみたりしてみてください。

以上、打楽器の演奏で見落とされがちな「フレージング」についてでした!