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誰がやっても同じ、じゃない!知っておきたい鍵盤打楽器のグリッサンドのコツ

鍵盤打楽器のグリッサンド

こんにちは!打楽器の吉岡です!

鉄琴や木琴の鍵盤を擦って音を出す「グリッサンド」

誰がやっても同じなのでは…?

いえいえ、やり方次第で様々な表情がつけられます!

今回は鍵盤打楽器のグリッサンドのコツについて書いていきます!

始まりと終わりを明確に

始まり終わりが指定されている場合

譜例1

とりあえず「こする」のではなく、グリッサンドの始まりの音終わりの音ハッキリ聞き取れるように演奏しましょう!

譜例1は最初のドも最後のドもこすって鳴らすのではなく、叩きなおすようにします。

そうすることで、拍にはまった音楽的なグリッサンドになります。

波線じゃない場合もある

譜例2

譜例2にように、線だけで書かれた場合もグリッサンドです。

始まりが指定されていない場合

タイミングは指定があるものの、始まりの音の高さが指定されていない場合があります。(譜例3)

この場合、楽器の最低音・低音域から始めるといいと思います。

基本的に音の高さを指定したくなくて「×印」になっているので、開始音はハッキリたたかないほうがいいです。

ただし、最後の音はしっかりキメます!

譜例3 ×印表記の場合

最初の音のタイミングが指定されていない場合(譜例4)は、装飾音符のようなタイミングでグリッサンドを始め、最後の音が必ず楽譜通りの拍にハマるようにします。

「半拍前にグリッサンド始める」など決めてもいいかもしれません。

譜例4 空白の場合

その音楽の場面に合ったスピード感や強弱によってどの音あたりから始めるか決めるようにします。

終わりが指定されていない場合

最後の音が指定されていない場合(譜例5)もあります。

最初の音が必ず楽譜通りの拍にハマるようにします。

グリッサンドする長さは長めにしたり短めにしたり色々試して、曲に合う長さを見つけましょう!

譜例5
  • 片手で最初の音をたたく、そのままグリッサンド
  • 片手で最初の音をたたく、もう片手でグリッサンドをはじめる

など、手順もグリッサンドの長さも、その音楽の場面に合ったスピード感や強弱によって選んでいきます。

スピード感・音量の調節

譜例5

グリッサンドの強弱

弱くこするか、強くこするか、では実際あまり強弱の差は付けられません。
(あまり強くこするとマレットを傷めることになります)

譜例5のような楽譜の場合は、こするスピードで強弱を付けます。

最初の音をピアノでたたき、最後の音に向けて擦るスピードを加速させ、最後の音をフォルテでたたくとメリハリが出ます。

譜例5なら左手でこすり、最後の音を右手でたたくと、最後の音をしっかり聴かせることができます。

こするスピード×距離

譜例4 空白の場合

同じテンポで譜例4を

  • 1オクターブグリッサンドする
  • 2オクターブグリッサンドする

だと、2オクターブグリッサンドする方が大きく速く動かすことになりますよね。
また、鳴らす鍵盤の数も倍に増えます。

よって、グリッサンドする距離が長く(音域が広く)、速く動かすほど派手に、大きな音で演奏することができます。

やさしいグリッサンド

譜例1

たとえば、譜例1を「ゆったり、落ち着いた」雰囲気で演奏したい場合。

譜例5のように、そのまま均等にグリッサンドしていくと、おだやかな雰囲気になります。

グリッサンドを連符として書くと、こんな感じです。(譜例5)

譜例5

派手なグリッサンド

反対に、譜例1を華やかに、激しくスピード感あふれる演奏にしたい時。

楽譜に書いてあるままグリッサンドするのではなく、グリッサンドを始めるタイミングを遅らせたほうが効果的な場合もあります。

譜例6

グリッサンドを連符して書くと譜例7のようになります。

譜例67

最初の音をたたいてから、一瞬グリッサンドを我慢する感じですね。

速く擦ることでスピード感も音資も出るので、グリッサンドをハデに際立たせることができます!

色々と試して、場面に合ったグリッサンドを考えていきましょう!

グロッケンのグリッサンド、すぐ止めたい!

グロッケンでグリッサンドをすると、たくさんの鍵盤が響いたままの状態になります。

グリッサンドが曲の最後にくると困りますよね…。

たくさんの鍵盤を一気に止めるには、写真のように「前腕」を使います!

グロッケンを一気に止める方法
一気に止めるコツ
  • テンポに合った動きで静かに鍵盤をおさえる
  • 速いテンポのときは思い切って止める!
  • 腰を折るのではなく、膝を曲げて腰を落とす

黒鍵を含む場合は

両腕を使えば黒鍵側も一気に止められます。

これなら最後の音が黒鍵でも、曲の最後が半音階でも大丈夫!

両腕を使った止めかた

打楽器の楽譜でよく出てくるこれ、なーんだ?

打楽器の音符に付いてる「コレ」知っていますか?

2本マレットの持ち方2種類

シロフォンやグロッケン・2本マレットの持ち方2種類

ハープの楽譜を弾くときは

マリンバやビブラフォンで、ハープのパートを弾くこともありますよね。

ハープのグリッサンドは特殊で、いつものグリッサンドでは適さない場合があります。

たとえば♭3つのEs durの場合、

鍵盤打楽器でグリッサンドをすると「ミファソラシドレミ」となり、フラットを付けるはずの「ミ」「ラ」「シ」がナチュラルになってしまうので、とても濁ります。

黒鍵を入れてグリッサンド…というのも上手くいきません。

ハープは足元のペダルを操作することで「ミファソラシドレミ」と並んでいる弦にフラットやシャープを付けることができます。

よって、ハープは「ミ♭ ファ ソ シ♭ シ♭ ド ミ♭ ミ♭」となるべく濁らないようにグリッサンドすることができます。

(なぜ同じ音があるのかは同音異名の関係です。が、説明が長くなるので割愛します)

作曲者はこの濁らないグリッサンドの効果をねらってハープを使っている場合があります。

よって、シャープやフラットの多い調や、ゆったりとした場面で代用するときは注意が必要です。

マリンバやビブラフォンでハープのグリッサンドを弾くときは、

  • グリッサンドっぽくスケールで弾く
  • ハープの楽譜やスコアから適した和音を読み取って分散和音(アルペジオ)の形で弾く

など工夫してみると良いかもしれません。

ハープのペダルの仕組みについてはこちらのサイトで動画つきで分かりやすく解説されています!↓

楽器の代用術ついてはこちら

打楽器の代用術~チャイム、フィールドドラム、クロテイル、ハープほか

まとめ

今回は鍵盤打楽器向けに書いていきましたが、基本は同じなので、ティンパニのグリッサンドにも応用することができます。

グリッサンドのコツ!

  1. 指定された音はしっかりキメる
  2. 強弱はスピードと距離で出す
  3. 音楽の場面に合わせたグリッサンドを!

鳴らすだけなら誰にでもできてしまうグリッサンド。

音楽に合わせて弾き分けて、こだわっていきたいですね!

それでは、また!

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