こんにちは!吉岡えっぱです。
今回は聴けば誰もが癒される(眠くなる!?)
15~20人ほどで奏でる青銅打楽器オーケストラ「ガムラン」
私が受けた幾つかの衝撃を書き綴ります。
音楽といえばドレミファソラシド、
楽譜と言えば五線譜。
ピアノの鍵盤、
半音階12音が世界共通、世界基準!
と思いがちなのですが、
これらはヨーロッパで生まれ育った音楽言語。
私たちは音楽の教科書で民謡も五線譜で習いましたが、
古~い時代から日本に五線譜があったわけではありません。
三味線などの楽譜は縦書きなんですよ…!
五線譜の考え方は使いやすいし広く浸透している。
でもこれが全てではないし、偉いわけでもない。
当たり前が当たり前じゃなかった!
そんなインドネシアのジャワ・ガムランについてお話しします。
ガムランはお尻が大事!
話し出すと超大作になってしまうのでサラッと説明します。笑
元来ガムランは口伝で、
何百年ものあいだ楽譜を使わずに伝承されてきました!
現在では数字譜を使っています。
五線譜と同じく左から右へ読んでいきます。
今でもパート譜は無し、メロディ(低旋律)のみを見て演奏します。
音階とか旋法とかいろいろありますが、ひとまず置いてといて…
各楽器ごとに鳴らすタイミングに決まりがあるので、各自読み取っていきます。バロックやジャズの楽譜のように、最小限のことしか書かれていません。
数字は音の高さです。五線譜でいうドレミ。
数字についた丸印は大ゴングが鳴ります。
三角形で囲われた音でスウッアンという大ゴングの弟みたいなやつが鳴ります。
大ゴングは出番が一番少ないパートですが、ベテランが担当します。
さらに、大ゴングにはお花や果物をお供えする習慣があります!
大切にされていますね!
大ゴングは大事な節目で鳴らされます。
・・・って!楽譜の右端じゃないか!
頭じゃなくてお尻じゃないか!
この楽譜一つで、
実際の演奏だとこうなります。
楽譜を追えましたか…?
分かりづらいですよね…。
私も最初チンプンカンプンでした。笑
ちなみに大ゴング、低過ぎて音拾えてません…
ごめんなさい(;ω;)
(実際は低音と振動がすごいので、ぜひ生で聴いてください!)
(a波が出てて癒されるらしいですよ!)
終わりの一打は始まりの一打
クラシック音楽(西洋音楽)の世界では
フレーズの頭や1拍目が重要ですが、
ガムランではフレーズの最後の音に重さがきます。
この重要な拍には「セレ」と呼ばれています。
「セレに落ちる」と言ったりします。
(=セレが来たことで落ち着く?)
節目に音が鳴る、そこからまた新しい音楽が始まる。
なので、練習で途中から演奏する時などは終わりの音から始めることが多いです。
クラシック音楽をずっと勉強してきた私にとっては、
なんじゃそりゃ!!!!!
の連続だったんですよ!ほんとに!
ガムランの踊りも、動き始めるタイミングよりもフィニッシュが重要とされています。
これも衝撃でした。
どうしてもスタートありきで考えてしまうので難しいです…。
ガムラン=生命のサイクル!?
ガムランはもともと結婚式やお葬式、お祭りや儀式で演奏されてきたそうです。
結婚して新たな生活が始まる。
亡くなった人は旅立ち、
残された人たちの生活が始まる。
生命のサイクルが繰り返されるように。
でも、全く同じ繰り返しではない。
(ガムランも反復するたびに変奏を加えます…!)
人びとの人生の節目にはいつもガムランが演奏されていたのですね。
そういえばジャワに行ったとき、
旧暦の大みそかにテレビでガムランが流れていました!
これも節目!
私はガムランとの出会いで価値観がすっかり変わってしまいました。
ひっくり返ったというか、
世界がとんでもなく広くなってしまったというか。
西洋音楽とはまるで考え方が違う!
異文化に触れる
↓
異なる価値観を知る、受け入れる
↓
物事の考え方、見方の引き出しが増える
↓
なんだか人生楽しい!←今ここ
という、ウルトラポジティブな私。笑
狭い場所にいると答えは限られてしまう。
何事も、できるだけ多くの選択肢を持っていたいですよね。
音色や調律の秘密とか
西洋音楽との考え方の違いとか
大ゴングの他にも細かい節目で鳴らされる楽器とか
いろいろあるのですが、
それは次の機会に♪
それでは、また!