「生き生きとしたリズムで!」
「もっと軽く!」
「前向きに!進めて!」
などなど、言われた経験ありませんか?
吉岡さん(中2)
目に見えない音。疑問を言葉にするのさえ難しいですよね。
さて。
この問題、もしかしたらテンポの「取り方」で解決できるかもしれません。
今回は「離れる瞬間」を意識して拍の推進力を作るお話です。
着地する瞬間と離れる瞬間
まずテンポ、拍を取る時の「打点」に注目してみましょう。
ここで言う「打点」は「メトロノームがカチッ!と鳴る瞬間」ということにしましょう。
この「打点」を着地した瞬間で感じていると重たくなります。
(相変わらず変な絵ですが…笑)
その場でジャンプするように、「打点」を足で床を押して飛び上がる瞬間に合わせられると、軽やかになります。
音楽が進んでいるイメージで横バージョンも。
打点を動作の「終わり」にするか「始まり」にするか
の違い、とも考えられます。
ホッピングやトランポリンをイメージしてみてもいいですね。
絵を見た通り、止まることなく次の拍へと進んでいく、次の着地点が予想できるような拍の取り方です。
聴いていて心地のいい、自然な推進力が生まれます。
手拍子でも簡単に試すことができます。
手を打ち合わせたときに手をつけっぱなしにせず、両手で円を描くように打ち合わせる(=すぐ離す)と感覚が掴めて来ると思います。
鏡の前でやったり録画してみると、違いが分かりやすいと思います。
離れる瞬間に推進力が生まれる
打点を離れる瞬間にすることで、エネルギーが生まれます。
エネルギーのある拍が続くことで、音楽に推進力が生まれます。
バチの動きの問題ではなく、自分のなかの打点の感じ方の違いです。
アップテンポもスローテンポも
遅いテンポの曲では音楽も重くなりがちです。
テンポが遅いからといって、必ずしも重たい拍が求められているとは限りません。
打点を着地のタイミングで取るか、離れるタイミングで取るか切り替えができれば、テンポと切り離して重い・軽いを自在に使い分けられるようになります。
まとめ
打点は足で床を押して飛び上がる瞬間に。「離れる瞬間」を意識する。
止まることなく次の拍へと進んでいく、次の着地点が予想できるような拍の取り方が自然で理想的ですね。
今回はシンプルに2通り紹介しましたが、打点の感じ方次第で様々なテンポ感、グルーヴを作ることができます。
同じリズムでも拍の取り方次第でノリが大きく変わることもあります。
単純なようで、本当に、どこまでも奥深い世界です。
それでは、また!