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合わせシンバルの持ち方4種類のメリット・デメリット

合わせシンバル

こんいちは!打楽器の吉岡です!

今回は合わせシンバル(コンサートシンバル、クラッシュシンバル)の持ち方4種類のメリット・デメリットを紹介していきます!

おさえておきたい合わせシンバルのキホン

合わせシンバル(クラッシュシンバル)をイイ音で鳴らすための基本3つ

持ち方に決まりは無い

打楽器全般に言えることですが、究極は「いい音が出れば何でもいい」です。

いい音を鳴らしやすい、コントロールしやすい持ち方はありますが、「絶対的にこれが正しい」という持ち方はありません。

普段、吹奏楽部のレッスンでは多彩な響きと音色を引き出しやすい「シンプル」「小指だけ内側」をオススメしています。

ですが、特に合わせシンバルは重たい楽器なので、ひとりひとりの体格や力によってやりやすい持ち方は変わってきます。

それぞれにメリット・デメリットがあるので、特性をチェックして選んでみてください。

その1 シンプル

響きと音色の多彩さ★★★★★ 最高!何でもできる!
コントロールしやすさ★     難しい!
奏者への負担★★★★★ 慣れないとシンドイ!

一番シンプルで、おそらく今回紹介するなかでは最も響かせやすく、音色を変えやすい持ち方です。

手革を人差し指と親指中心に挟んで持ちあげることになるので、手が小さかったり筋力が低いと扱いにくい持ち方です。

シンプルで一点に重さがかかる分、一番重く感じる持ち方です。

シンバルをフラフラしないように安定させるには、ある程度の練習が必要です。

メリット
  • 一番シンプルで響かせやすい
  • 音色を変えやすい
  • すぐ持つことはできる

デメリット
  • 手が小さかったり筋力が少ないとコントロールできない
  • すべりやすく、安定させにくい
  • 音色を安定させるのが難しい
  • マーチなど連続して叩く場合には向かない

その2 小指だけ手革の内側へ

響きと音色の多彩さ★★★★  ほぼ何でもできる!
コントロールしやすさ★★★   シンプルよりは扱いやすい!
奏者への負担★★★★  まあまあ重い!

先ほどの「シンプル」の持ち方で、小指だけ手革の内側に入れます。

「シンプル」に比べてフラフラしにくく安定感があります。

とはいえ、この持ち方でマーチなど連続して打つ時や、細かいリズムを打つ場合は慣れるまでコントロールしづらいです。

メリット
  • ほぼ「シンプル」と変わらず響かせやすい
  • 音色を変えやすい
  • 「シンプル」よりフラフラしにくい

デメリット
  • 手が小さかったり筋力が少ないとコントロールしづらい
  • ↑その場合マーチなど連続して叩く場合には向かない
  • 音色を安定させるのが難しい

その3 手の甲を手革の内側へ

響きと音色の多彩さ★★   まあまあ!
コントロールしやすさ★★★★ 安定させやすい!
奏者への負担★★   上記二つよりも楽!

手革の内側に手をとおして、手の甲にひっかけて持つ方法です。

「シンプル」「小指だけ手革の内側へ」に比べると安定させやすく、力が弱くても持ちやすいですが、響きと音色の自由度は下がります。

フラフラしにくい分、マーチなどで連続して打つ時や、少し細かいリズム打つ時には向いています。

メリット
  • 安定させやすく、コントロールしやすい
  • 手が小さかったり筋力が少ない初心者にもオススメ
  • 音色を安定させやすい

デメリット
  • 響きに制限がある
  • シンプル系ほどは音量が出せない
  • 音色を変えにくい
  • 持つのに少し時間がかかる

長さが微妙?結びなおしてみましょう!

合わせシンバル手革の結び方と交換のタイミング【動画&図説】

その4 手のひら持ち

響きと音色の多彩さ★     イマイチ!
コントロールしやすさ★★★★★ 安定させやすい!
奏者への負担★     力が無くても大丈夫!

小学生など力がなかったり、身体が小さいときの最終手段です。
よって、響きと音色を犠牲にした扱いやすさ全振りの持ち方です。

手のひらでカップをおさえてしまうので、響きや音色の良さは一切求めることができません。

いくらいい音色でも、タイミングよくたたけないのでは本末転倒ですよね。

そんな時に、ささえやすく安定感が抜群の「手のひら持ち」は正確なタイミングで叩くことができる持ち方です。

メリット
  • 力がなかったり、身体が小さくてもコントロールやすい

デメリット
  • 響きと音色が犠牲になる
  • カップをおさえているため音が暗くなりやすい

※シンバルが重くて疲れてしまった時に、正確なタイミングで当てる練習としてこの持ち方が使えるかもしれません。

シンバルパッドについて

動画の楽器には付いていませんが、シンバルパッドと呼ばれる円盤状のものが手革と一緒にについていることがあります。

シンバルパッドがついていると、その1~3の持ち方をしたときに指の関節が直接シンバルに当たらないので、連続してたたくときも痛くなりません。

ただし、高い倍音が鳴るカップ(シンバルの盛り上がった中心部分)をおさえた状態で鳴らすことになるので、音色は暗くなりがちで響きや音色のコントロールはしづらいです。

響きや音色にこだわるなら外してしまった方が良いと思います。

国産シンバルメーカー「小出」のパッド

手革の結び方と種類にについて

合わせシンバル手革の結び方と交換のタイミング【動画&図説】

まとめ

音色と響きの多彩さ 多彩>少ない

シンプル>小指だけ>手の甲>手のひら

奏者への負担 軽い<重い

手のひら<手の甲<小指だけ<シンプル

以上、4種類の合わせシンバルの持ち方でした!

「シンプル」でなんでもできれば最高です。

とは言え、いくらいい音が出せる持ち方でもコントロール不能になるなら意味がありません。

どんな譜面をたたくか?
音色重視でやりたいのか、リズムなどコントロール重視でやりたいのか?

同じ曲でも、場面によって持ち方を変えるのもいいと思います。

ぜひ自分に合った持ち方を選んで演奏してみてください♪

それでは、また!

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