マリンバはいったいどうやって作られているのか?
木を切って並べただけの簡単な楽器と思いきや、実は1台の楽器を作り上げるのに数年かかる場合もあります。
楽器を見ているだけでは気づかない意外な工程もあります。
動画の他、学校に多く普及している国内メーカーに3社を紹介していきます!
こおろぎ
戦後間もなく、全国の小学校に音楽教育の教材として卓上木琴が普及し始めた1949(昭和24)年、福井県にて創業した国産マリンバ(木琴)メーカー。
マリンバは音板が命。
なんと音板は数年かけて乾燥、楽器に適した状態にします。
輸入後、真直ぐな板が取れるよう丁寧な製材をした後、湿度が管理された専用の倉庫で数年間自然乾燥させます。
http://www.korogi.co.jp/quality/
共鳴パイプは低音にいくほど広くなるヘルムホルツ型を採用しています。
(世界初の量産型ヘルムホルツ型共鳴管を開発!)
気温に合わせて共鳴管の高さを変えよう【マリンバとシロフォン】
サイトウ
1947(昭和22)年創業の鍵盤打楽器メーカー。
2017年末に突然の操業停止、打楽器界に激震が走りましたが現在は野中貿易がサイトウブランドを引継いでいます。
楽器の製造についてはwind-i~マリンバのことならおまかせ!にたくさんの写真とともに紹介されています。
リンバとシロフォンの違いは?
マレットと音板の素材による相性は?
などのQ&Aも充実!
ヤマハ
前身である「日本楽器製造株式会社」が1987(昭和62)年現在の「ヤマハ株式会社」へと社名を変更しました。
マリンバの制作過程を段階に分けて解説されています。
木でできた音板は削ることは出来ても戻すことは出来ません。
削れてしまわないように、大切に使いたいですね。
マリンバは音板の裏を削り、高い音を低い音へ合わせていきますが、削り過ぎて規定の音より低くなったら終わり。やり直しが効かないのです。
https://www.yamaha.com/ja/musical_instrument_guide/marimba/manufacturing/manufacturing002.html
動画を発見!
ヤマハのマリンバができあがるまでの動画です。
工場の様子や職人さんの姿もじっくり見られて、充実の内容です!
ちなみに、組み立て工程まではYM-5100のヘルムホルツ型共鳴管の楽器、出荷検査からはYM-6100で低音部が折れ曲がるタイプの共鳴管の楽器が写されていますね。
おわりに
どのメーカーも共通していることは最終的な調整は人間が行うことです。
機械化、ロボット化が進んでいる社会ですが、いつの時代になっても楽器には人間の耳や手が必要なのだと思います。
特に生き物であり個体差の大きい「木」を扱う以上、職人さんの熟練の技は欠かせないでしょう。
木でできた音板は削ることは出来ても戻すことは出来ません。
新しい音板は他の使いこまれた音板と馴染まないため、割れてしまった音板を新しいものに変えるだけでは元通りになりません。
ずっといい音で奏でられるよう、楽器は大切に使っていきたいですね…!
それでは、また!