お知らせ

特定非営利活動法人「文化部活動の地域移行支援ネットワーク(カストル)」会員を募集します!

2022年5月2日

こんにちは!
フリーランスで演奏や作編曲の仕事をしながら部活動指導員として吹奏楽部を指導しています、吉岡です。

このたび、文化部の地域移行をサポートするNPO法人「特定非営利活動法人 文化部活動の地域移行支援ネットワーク(略称:castorカストル)」を仕事仲間と設立することになりました!

今年2022年8月ごろ活動開始を目指して準備を進めています。

現在は音楽家中心のメンバーで吹奏楽部の地域移行からサポートを始める予定ですが、音楽系以外の文化部の移行も今後サポートしていけたらと考えています。

ご興味があれば音楽以外の方も是非一緒に活動しましょう!

NPO設立の思いは一番最後に載せています。

【2022.8.追記】所轄庁よりNPO法人設立の認証を受けました!これより登記および各種手続きに入ります。

【2022.9.追記】webサイト開設しました!http://castor.or.jp/

メモ


「部活動の地域移行」とは、文部科学省発表の「学校の働き方改革を踏まえた部活動改革」のこと。
主に公立中学校を対象に令和5年度から部活動を段階的に「学校主導」から「地域主導」へ移行していきます。

「そもそも部活動関わってないしよく分らんぞ?」という方は是非地域移行支援NPO設立の趣旨をご覧ください。

なぜNPO法人?

1.部活動の地域移行とは

 文部科学省の「学校における働き方改革」により、令和5年度から部活動が段階的に地域移行されることとなりました。部活動の地域移行とは、部活動を学校主導から地域主導へ移行することです。 これまで教員が経験・未経験問わず指導してきた部活動を地域主導に移行することで、教員の負担軽減と未来を担う子どもたちへの教育の質を高めることを目的とした国を挙げての一大プロジェクトです。

2.地域移行の現状

 段階的措置として、活動場所は学校のまま部活動指導員(外部指導者)を活用する、土日祝のみ学外で活動する自治体が増えてきています。ただし、公立中学校の部活動を完全に地域主導へ転換することは難題です。 近年において教員の激務が社会問題となっているように、学校現場には時間的・金銭的余裕はなく、自治体には部活動運営のノウハウがありません。今までにない新しい形態での部活動をスタートさせようとしても、地域によって条件も異なり完成予想が見えない状況で難航している地域が多いようです。  運動部に関しては地元のクラブチームやスポーツクラブと連携した地域移行が全国各地で進みつつありますが、運動部に比べ文化部、特に吹奏楽部の地域移行に関してその煩雑さ故かあまり話題になっていません。

3.吹奏楽部をはじめとした文化部移行の難しさについて

 公立中学校の吹奏楽部の地域移行が進まないのは何故でしょうか。通常の部活動では学校備品として当たり前に用意されていた楽器や練習場所、さらには指導者の確保に原因があると考えられます。
 吹奏楽部はフルート・クラリネットなどの木管楽器、トランペットやホルンなどの金管楽器、さらには打楽器やコントラバスなど様々な楽器による合奏を行います。各楽器ごとに専門家がおり、見た目は似ていても楽器によって仕組みや演奏のコツが大きく異なります。すべての楽器を初心者から指導できる人材は音楽科教員を含め皆無です。負担のかかる姿勢や無理な吹き方によって身体の故障を引き起こす危険性もあります。
 楽器代と場所代、指導代全てを各家庭が支払う、つまり「習い事化」すれば簡単に解決することができます。しかし、運動部と比べ物にならないほど負担が大きくなり、経済的理由からやりたくてもやれない子どもたちが出てしまいます。これでは部活動の地域移行とは言えず本末転倒です。

4.課題解決に何が必要か

 学校や地域が抱える各々の実情を踏まえた上で、子どもたちにとって最適な地域移行を実現するためには、双方を「繋ぐ存在」が必要になってきます。さらに持続可能な活動にするためには、ヒト・モノ・カネといった資源も必要になってきます。地域主導の部活動で子どもたちが充実した活動を継続するには、自治体および地域住民の理解と協力が不可欠です。

5.当団体は何を目指すのか

 これまで学校主導で行ってきた部活動の良い部分を残した地域部活動の推進とその継続を目指します。部活動は経済的立場に大きく左右されることなく子供たちの興味関心を広げ、異年齢含む他者とのかかわり方を学ぶことができる大切な場です。 まずは発起人が専門とする吹奏楽部を中心に事業をスタートさせ、様々な文化部の支援に繋げていきたいと計画しています。
 部活動の地域移行が改悪とならないよう、これまでの部活動の良い部分を引き継ぎながら新しい価値を見出していくことで、未来を担う子どもたちの豊かな成長に寄与する所存です。

6.当団体は何をするのか

 営利法人は利益を優先しなくては運営できませんが、NPO法人は「ミッション優先」で運営できる法人格のひとつです。NPO法人は行政との協働も可能になり、社会貢献を目的とすることができます。個人でできることは限られますが、法人となることで課題解決の選択肢がより大きく広がります。よって、地域移行プロジェクトと最も相性が良いNPO法人の設立を選択しました。

 学校と地域への働きかけと支援として、NPO法人として可能な以下3つの事業を展開します。

1. 文化部活動の地域移行に係る事業

…学校と地域をつなぎ円滑な地域移行をコンサルティングおよび支援

・地域に合わせた移行計画の作成
・文化施設を無料・安価で部活動に使えるような行政への働きかけ
・文化施設への共有楽器設置の推進
・情報・ノウハウの発信
・地域移行に特化したポータルサイトの作成
・地域部活動に関わる人材バンクの充実
・廃校・廃部に伴う地域部活動の設立支援
・文化施設および市民・一般サークルとの連携ほか

2.地域文化振興事業

…地域の理解と協力を得て活動しやすい環境をつくる為のイベント開催および運営

・親子で文化に親しむきっかけを作るワークショップ
・音楽×歴史など異なるジャンルを組み合わせることで教育への興味関心を広げる企画など

3.地域人材育成事業

…地域移行に携わる人材を育てるセミナー開催および運営

・部活動に関わりたい潜在的な地域の人材の掘り起こし
・指導者や見守りスタッフ向けの研修
・リトミックや呼吸法など汎用性の高い内容のセミナーなど

 「吹奏楽部の地域移行」と耳にすると、まず学外での吹奏楽団の創設をイメージされるかと思います。 練習場所や楽器の確保が難しいため吹奏楽団の創設は非常に難しいですが、楽器の種類を絞った小編成(金管バンド、打楽器アンサンブルなど)からスタートし、各チーム集まって定期的に合奏するなど、柔軟的・段階的に進めることでハードルを下げることができます。その第1歩としてに初年度はマリンバ・打楽器アンサンブルクラブの創設・運営を予定しています。ゆくゆくは合唱や美術部、演劇部、そして従来の公立中学校では少ないと思われるギター部や茶道部、書道パフォーマンスや和太鼓部といった様々な地域部活動の選択肢を広げていきたいと考えています。

現在すでに実施されている活動例など

参考吹奏楽部の地域移行はどうなるのか?モデルケースまとめ~文化庁「地域文化倶楽部(仮称)の創設に向けた調査研究」より

こんにちは!部活動指導員として公立中学校の吹奏楽部に携わっています吉岡です。 今回は文化庁の「地域文化倶楽部(仮称)の創設に向けた調査研究」から、地域移行のモデルケース10種を取り上げて解説していきま ...

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会員を募集しています!

一緒に活動を進める会員を随時募集します。

地域移行への関心を持つ方、課題に直面している教職員や関係者の皆さま、地域移行に関わりたい指導者の皆さま等、様々な立場の方に参加していただけたらと願っております。

また音楽関係に限らず、皆さまと共に自由闊達に活動できる組織を目指したいと考えております。
何卒ご検討のほどよろしくお願いいたします。

下記「お申し込みはコチラ」より会員仮登録フォームへ進み、登録手続き(所要時間:1分)を進めてください。

正会員

  • 当NPOの目的に賛同し入会した個人
  • 総会(基本年1回)における表決権有り
  • オンライン情報交換会(仮称)へのご招待
  • イベントやセミナーの参加費割引
  • 会報の送付

正会員は組織としての意思決定に関わっていただける会員です。
企業でいう株主に近い形です。
(未成年は保護者の同意が必要です。)
・正会員数:14名(2022/5/19現在)

賛助会員

  • 当NPOの事業を賛助するために入会した個人及び団体
  • 総会における表決権は無し(総会への参加は可能)
  • イベントやセミナーの参加費割引
  • 団体・法人会員はイベント時出店、広告掲載などを予定
  • 会報の送付

友の会やファンクラブに近いイメージです

会費ほか

会委員種類入会金年会費
正会員なし¥5,000(個人)
賛助会員なし¥3,000(個人)
¥10,000(団体・法人)

お申込みはこちら

今すぐ申し込む

設立準備中のため仮登録のみ受け付けています。

1カ月当たりに換算すると正会員417円、賛助個人250円、賛助団体833円です。
皆さまの会費が当NPOの活動展開を可能にします。ご支援ご協力のほど何卒よろしくお願い致します。

・2022年8月ごろ(登記完了予定)に会費振込のご連絡を差し上げます。
・会員年度は6月1日~翌5月31日までの1年間となります。
・設立総会は2022年6月11日19時~(オンライン開催)を予定しています。
・入会金振り込み日が会員登録日となります。
・退会のお申し出がない場合は会員資格は自動継続となります
・一度払い込まれた会費の返還は致しかねますのでご了承ください。
・その他会員に関する規定は当団体定款に記載しています。

全国どこからでも!

当面は埼玉県を中心に活動していく予定ですが、正会員が広がればノウハウを共有することで地域移行がより進めやすくなることと思います。

「うちの地域はどんな方法が合っているんだろう?」
「こんなやり方もあるんだ!」
「この課題、何か解決する方法ないかな?」

地域が変われば移行の仕方も変わってくると思います。
情報を集めることで解決の糸口が見えてくることもあるかもしれません。

先んじて地域移行を進めている団体や専門家への取材などをwebサイトに掲載したり、会員限定のオンライン情報交換会なども開催していく予定です。

どこにいても情報が行き交うように市町村、都道府県の枠を超えて横のつながりをを大切にしていきたいです。
よって全国どこからでも大歓迎です。ご参加をお待ちしています!

2022.4.26.発起人会を開催しました!

2022年4月26日に浦和にてオンライン+対面での発起人会を開催しました!

当NPOの目的に賛同し、部活動指導員や楽器講師として子どもたちの今と未来に真摯に向き合ってきたメンバー5人(吉岡、飯塚、岡田、栗原、和久井)が集まりました。

写ってませんが後2名います!

各々が音大受験やコンクール上位大会向けの専門的なレッスンのみならず、小中学生や初心者へのレッスンにも積極的に取り組んでおり、これまでに多層的な経験を積んでいます。

また現在プロ奏者として各自活動しながらも教育学部や法学部卒、スクールアシスタント経験者やリトミック研修中といった多彩なスキルと経歴を持つメンバーで構成されています。

団体名を定めるとともに定款ほか団体の体裁を整え、本格的に設立申請の準備に入りました。

【追記】2022.6.11.設立総会を開催しました

2022年6月11日、オンラインにて設立総会を開催しました!

これより所轄庁への申請・審査を経て、NPO法人として認可されます。

総会後は懇親会のような形で、役員および賛同して下さった皆様より自己紹介と地域移行についてのお話をいただきました。

部活動指導員、教員、演奏家、経営者など様々な立場の方々が集まり、それぞれ異なる視点から見た「文化部の地域移行」について共有することができ、今後の活動のヒントを沢山得ることができました!

ご参加の皆様につきましては、お忙しいところお時間をいただきましてありがとうございました!

【2022.8.追記】所轄庁よりNPO法人設立の認証を受けました!これより登記および各種手続きに入ります。

NPO法人設立の思い

 文部科学省の「学校における働き方改革」により令和5年度から部活動が段階的に地域移行されることとなりました。移行するとはいえ学校現場には時間的・金銭的余裕はなく、自治体に地域移行のノウハウがあるわけでもないため、ほとんどの地域では進んでいない現状です。
 地域の実情を踏まえつつ、子どもたちにとって最適な地域移行を進めるためには、学校と地域を「繋ぐ役割」が必要です。文化芸術に携わる音楽家でありながら部活動の現場経験豊富な人材が中心となることで、この課題を解決できるのではないかと考えています。

 部活動を簡単に地域移行するには「習い事化」することです。しかし「習い事」にしてしまうと金銭的負担が大きくなり、やりたくてもやれない子どもたちが出てしまいます。部活動の地域移行は、これまでの部活動と同等に子どもたちに機会が与えられることが絶対条件であると考えています。

 営利法人は利益を優先しなくては運営できませんが、NPO法人は「ミッション優先」で運営できる法人格のひとつです。法人化することで、行政との協働も可能になります。個人でやるよりも、やれることが遥かに広がるイメージです。よって、地域移行プロジェクトと最も相性が良いNPO法人の設立を選択しました。

皆さまと一緒に活動できますことを心より楽しみにお待ちしております。

特定非営利活動法人 文化部活動の地域移行支援ネットワーク 代表理事 吉岡理菜


最後までお読みいただきましてありがとうございました。これまで数多くの現場で培ってきたノウハウと経験を元に、先生方・子どもたち双方にとってより良い地域移行が実現できるよう、誠心誠意サポートさせていただきます。

皆さま方と共に活動できますことを心よりお待ちしております。

特定非営利活動法人 文化部活動の地域移行支援ネットワーク(略称:castorカストル)
代表理事 吉岡理菜(Perc.)
理事 飯塚健太(Cl.) 岡田大和(Tb.) 栗原牧(Tp.)
監事 和久井瞬(Tuba)

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  • この記事を書いた人

よしおか りな

埼玉県川越市・新座市を拠点にマリンバや打楽器を演奏したり教えたり、作曲したり、部活動指導員やNPO理事やっている人。場面緘黙の経験やHSP気質を活かしながらお仕事してます。 alla(アラ)はイタリア語で「…のように」を意味します。しなやかに、たくましく、ミネラル豊富でダシにもお茶にもラッコのお布団にもなる…そんな昆布に憧れます。当ブログは硬くなりすぎず、絶妙な歯ごたえと素朴な旨みでお送りしたいと思います。どうぞ、よしなに!

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