こんにちは!打楽器演奏したり作曲したりつつ部活動指導員(吹奏楽)やっています。吉岡です。
アンサンブルコンテストなどでは指揮者無しで管楽器だけで演奏することもあるかと思います。
このとき、メンバーで如何に「テンポ感を共有できているか」で演奏の印象が大きく変わります。
今回は、タテもヨコも流れが良くなるテンポ感を共有するための練習方法を紹介していきます!
テンポ感の共有とは?
テンポ「感」
ただメトロノームを鳴らして一緒に演奏するだけでは解決しないのがこの「テンポ感」。
実際に体感してみましょう!
- 試合に勝った、何か上手くいって友達とハイタッチする感じで、2秒おきに手をたたく
- うまくいかなくて落ち込んでる友達の肩をそっとたたく感じで、2秒おきに手をたたく
どちらも同じ「2秒おき」つまり同じ「テンポ」ですが、ずいぶんと雰囲気が違いませんか?
ザックリ言うと、テンポ「感」というのは、同じテンポの中でのスピード感や強さの感覚のことです。
身体を使って、体感していく
相手と向かい合って、「せっせっせーのよいよいよい♪」など手遊びしたことはありませんか?
同じ歌を歌い、お互いの手を合わせてたたく動作を繰り返していると、自然と「テンポ感が共有」されます。
拍子感を持った演奏、リズミカルな演奏、または前へ進んでいく演奏のためには、
基準となる「テンポ(拍)」と自分が実際演奏している「リズム」両方を同時進行で感じていなければなりません。
身体を動かしてテンポ(拍)を感じたりリズムを刻むトレーニングは、ダルクローズ、コダーイ、オルフなどによる音楽教育メソードやリトミックの手法として世界的に活用されています。
演奏に一体感が生まれる
テンポ感が共有されていれば、たとえ何かがズレてしまっても音楽的なまとまりをもった演奏になります。
音楽は「時間」であり、「時間」つまりは「テンポ・拍」が存在してこそ進んでいきます。
まずはテンポ感を共有しているだけでも、一体感のあるアンサンブルになります。
テンポ感を共有する練習方法
お互いに身体を動かして、共有していきます。
メトロノームを付けていれば安定した正確なテンポをつかめます。
メトロノームを付けないでやれば、アゴーギクやリタルダンドなどのテンポ変化も自然と共有できると思います。
目的に応じて使い分けてみてください。
【アゴ―ギク】…テンポの揺らぎ、伸び縮み。
方法1 お互いの肩でテンポをとりながら歌う
隣の人の肩をテンポでたたきながら、自分のパートを歌います。
円形になれば、全員でテンポをたたき合うことができ、さらなる一体感が生まれると思います。
2人組になって、楽器を演奏しているパートナーの肩をたたく方法もあります。
誰からも叩かれない端っこの人はリーダーや先輩にするとよいでしょう。
方法2 ハイタッチしながら歌う
片手でやったり、両手を使ってお互いに打ち合わせてテンポをとります。
肩と違って音が出るので、テンポ感がそろっているかのチェックもしやすいです。
円形になって両隣の人と手を合わせれば是認で共有することができます。
が、この練習は意外と疲れやすいので、〇小節目から〇小節目まで、など細かく区切って確認するのが良さそうです。
片方が弱すぎたり強すぎないように、同じ力加減でたたき合うようにします。
方法3 握手して振りながら歌う
一番疲れない方法だと思います。
隣の人と手を握り、ドリブルする感じでテンポをとります。
ブランコのように振る動作でテンポをとれば、8分の6拍子など複合拍子と相性が良いと思います。
曲調によっては、肩を組んでテンポで揺れながら歌っても良さそうです。
(アジアのどこかに肩を組んで円になり、揺れながら歌う伝統的な合唱…があったはずですが、どこの合唱だったか忘れてしまいました…)
バネ(弾力)が重要
基本的に「大縄跳びの縄を回す感覚」「ボールをドリブルする感覚」でテンポをとります。
(ゆったりとした穏やかな曲であればまた違ってきますが。)
テンポ感を共有練習をする時は、お互い同じ力加減になるようにします。
「何だか違うな?」と思ったら、お互い指摘し合ってすり合わせていきましょう!
テンポ感のとらえ方またはテンポの速さによって、くっついている時間や跳ね方が変わってきます。
ゆっくりなテンポでひた、ひた、とテンポを取ると良いかもしれませんし、
ゆっくりなテンポだとしても、緊張感の高い音楽なら素早い動作になるかもしれません。
速いテンポでも穏やかな音楽なら、お互いをたたく力加減も柔らかなものになると思います。
もし、テンポをとりながら歌うと合っているのに、楽器になると合わない場合は「リズムは理解しているけど、楽器の奏法でつまづいている」可能性が高いです。
まとめ
以上、テンポ感を共有する練習方法3つでした!
メトロノームをつけているのに合わないな?という時は是非試してみてください。
不思議とアンサンブルに一体感が出てくるはずです、
それでは、また!