レッスンを考える

レッスンで大切にしている2つのこと

2019年1月16日

埼玉では楽器別講習会、合同講習会の季節ですね。

埼玉に限らず色々な地域で講師を務めてきました。

「いってよかった!次の練習が楽しみ!」
と思ってもらえるような講習会を目指したくて、

講習会を終えるたびに資料に付け足しをしたり、自分用の進行表を書き直したりしています。

さて。

私はとても運が良かったようで、子どもの頃から褒めて伸ばす・柔軟なタイプの先生のもとで音楽を続けてこれました。

もちろん、厳しさもありましたが。

(冗談を交えつつもグサグサ言ってくる、とか。)

音楽を続けてこなければ今の自分はないので、お世話になった先生方には感謝しても感謝しきれません…。


レッスンを「受ける」より「する」が多くなった現在。

自分は何を大切にレッスンしているのだろう?
どんなレッスンを目指しているのだろう?
どんな特性があるのだろう?

一応サイト内のレッスンについにまとめてあるのですが、
実例を交えつつ今一度整理してみたくなりました。

その結果、大~きく分けて2つになりました。

その1・ありのままで!

単発レッスンや楽器別講習会など。

特に初めましての時。
あるいは久しぶりの時。
1対1でも、複数人でも。

言葉で態度で

「安心できる場所ですよ!」

と最初に伝えるようにしています。


私自身、子どもの頃はコミュニケーションに対するハードルがとても高くて…
慣れない相手に話しかけたり質問したりなんて全く出来ませんでした。

大丈夫!噛みついたりしないよ!

いくらか個人差はあると思いますが、
いつもと全く違う状態・ガチガチに緊張した状態でレッスンを受けてもあまり効果がないように私は思います。

普段の状態を見たいです。

「教室は間違える場所」と同じやつかな。

レッスン中ミスしても私は全く構わないです。
そのミスを減らす作戦を一緒に考えましょ。

響きを出すにも感じるにも適度にリラックスした身体が必要です。
これは歩く話すと違って、やろうと思ってすぐ出来ることではありません。


強い口調や威圧的な態度で

「余計な力抜けェェ!リラックスしろォォ!」

とてもリラックスできませんよね。

その2・本人の感覚

を育てたいんです。
自由自在になってもらうために。

別の曲でも、私がいなくても、
生徒自身で考えて答えをだせるように。

自由自在じゃー!

たとえば、
音色や響きについてレッスンする時

「この音の違い分かる?」

と、私の音を聴いてもらうことがあります。


こんな時に、先生が間違えを許さない・威圧的な態度だったらどうでしょう。

私が生徒だったら、よく分かっていなくても「はい!」と答えてしまうかもしれません。

白を黒と言わせる程くだらないことはありません。


「この音の違い分かる?分からない?どうかな?」

分からなかったら分からないでいいんです。
本人がピン!とくるまで一緒に考えて、色々試して探していけばいい。

その時100%達成できなくても、1%でも何かに気づけたら新しい世界が始まると思う。

小さな気付きや疑問を大切にしたいです。

それらが積み重なって上達に繋がる。
上達は、自由を手に入れること。
自由は、無限の選択肢を手に入れること。

怖さと厳しさは違う

声を荒立てることや厳しい言葉を使うことが悪いとは思いません。
音楽や相手に対するアツイ思い、強い思いあってこその表現かもしれません。

ただし、これらは相手との信頼関係が育っていないと「アツさ・強さ」よりも
「怖さ」を強く与える結果になります。


いくら自分が専門的な知識を持っていて正しいと思っていても、
相手の「いつもどおり」を知らずに、いきなり自分の常識をぶつけるのは…私は理不尽に思えます。

食べ物をうまく消化して栄養を吸収…ができずに消化不良を起こしそうです。


生徒が納得・理解できるよう伝えれば、それは生徒のものになります。
先生がいなくても、生徒が自由に使えるワザや魔法になります。
部活であればそのあと後輩にも上手く教えることができます。

私の場合、厳しく叱ったといえば

・できることを怠った場合
アインザッツなど普段から繰り返しやってきたこと、本気を出していないときetc.

・仲間に迷惑をかけている時
管楽器の子たちが打楽器運ぶの手伝ってくれてるのに、打楽器メンバーは恋バナで盛り上がって楽器運ばない…etc.

といったところでしょうか。

懐かしいなぁ。笑

無限のアイデア

ボール持ってるけど真面目にレッスンしています!笑

どうやら私はレッスンを一方的な指導というより、双方向の「実験・発見」の機会にしたいようです。

そもそも、ひとりひとり身体は違うし考え方も育った環境も違う。
しかも音楽には正解がない。
理想はあるにせよ打楽器はホント正解がない。

私は持てる限りのアイデアを提案していく。
生徒と話していてアイデアが生まれることもある。
生徒が考え付いて私に報告してきてくれることもある。(コレめっちゃ嬉しい!)

うん、ほんと面白い。


大学を打楽器専攻で卒業したからと言って、何でもなくて。

広い宇宙から見た6畳の自分の部屋ぐらいしか分かっていないのかもしれない。

これからも成長し続けなければならない。
知ってること増えると人生面白くなるしね!

…また宇宙の話になってしまった。


それでは、また!

  • この記事を書いた人

よしおか りな

埼玉県川越市・新座市を拠点にマリンバや打楽器を演奏したり教えたり、作曲したり、部活動指導員やNPO理事やっている人。場面緘黙の経験やHSP気質を活かしながらお仕事してます。 alla(アラ)はイタリア語で「…のように」を意味します。しなやかに、たくましく、ミネラル豊富でダシにもお茶にもラッコのお布団にもなる…そんな昆布に憧れます。当ブログは硬くなりすぎず、絶妙な歯ごたえと素朴な旨みでお送りしたいと思います。どうぞ、よしなに!

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