マリンバの祖先?と言われているバラフォン。
音楽鑑賞教室で学校や施設で演奏したりするときにマリンバの生い立ちについてお話する時、
ほぼ必ずバラフォンの話を出すものの、
現物がないと伝わりにくい。
百聞は一見にしかず。
と、いうことで手に入れてきました!!!!
パッと見、普通の木琴が野生に戻った感ですが、
ドレミファソラシド ではなく
ファ#、ラ、 シ、 ド#、 ミ、ファ#という五音音階で並んでいます。
この五音音階、
アフリカで昔から使われていると思いきや、日本でも多く使われています。
(てなわけで、美空ひばりさんのリンゴ追分を弾きたくなりました)
離れた土地なのに、使う音階が似ているって不思議なことですよね~ってこの話を始めると止まらないので割愛。
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初期不良…?
動画を聴いていただくと
「音割れてね?」
と思われるかと思いますが、
音量が大きすぎて音が割れているわけではなく・・・
【このノイジーな音こそバラフォンの特徴!】
です。
この小気味よいノイズの正体は一体なんなのでしょうか。
ノイズの正体
マリンバでいう共鳴管(レゾネーター)の部分には乾燥させて空っぽにしたヒョウタンがぶら下がっています。
くびれていない、まん丸のヒョウタンです。
1つの音板に1つのヒョウタンが付いています。
もう少し近づいてみます。
何やらヒョウタンに小さな穴が開いていますね・・・。
さらに、ずずいっと近づいてみます。
小さな穴には透明な薄いテープが貼られています。
これがノイズの正体です。
ヒョウタンだけなら雑音のないクリアーな音になりますが、
この部分が振動して独特の「ビーン!」という音が鳴るようになります。
昔は画像のようなテープの代わりに、
穴の部分にクモの巣を張らせていたそうです!
これは予想外の知恵!!
さらに、現代ではスーパーのビニール袋を小さく切って貼ることもあるそうです!
これも予想外の知恵!!笑
何故に手の込んだノイズを…
ところで、皆さんよくご存じのリコーダー、鍵盤ハーモニカ、オーケストラなどの楽器はノイズが出ないように作られています。
これらはほとんどがヨーロッパで発達した楽器です。
ヨーロッパ圏では音を重ね合う「ハーモニー」に価値をおいていたため、
ノイズは邪魔者になってしまったようです。
一方、
ノイズが入った音色を好むというのはバラフォンに代表されるアフリカ特有のものではなく、
インドのシタールや、なんと日本の三味線や琵琶にも共通しています!
(あの独特の「ビョ~ン」という音です)
ああ おもしろい 虫のこえ
日本人のノイズ好きは、秋に聞こえる虫の鳴き声を愛でる文化と関連しているようです。
私たちにとっては涼しげで心地よい虫の声ですが、
欧米では単なる雑音として聞かれるという話も耳にしたことがあります。
場所や文化が違えば価値観も変わってくる。
けど、共通点もあったりする。
知らないもの、異なるものに触れると、自分もよく見えてくるし、世界が広がりますね。
今回は素敵なバラフォンを追い求めて、ジャンベ、バラフォンなどアフリカ楽器を中心に取り扱っている新潟の
「楽器屋JUNJUN」さん
http://www.info-niigata.or.jp/~junjun/
にお邪魔してきました!
個体差が大きい楽器なので、どうしても実物を見て、試奏して選びたかった・・・。
ので、大好きな関越道をビューンと走り、行ってきました♪
販売のほか、修理やチューニングもされているそうです。
(バラフォンはとても鳴りが良く、マリンバと一緒に演奏できる良い塩梅のチューニングになっていました!お見事!)
今回は中くらいサイズのバラフォンを購入しましたが、もっと低い音まで出せる大きなサイズもあり・・・
低音になればなるほど振動も大きくなるので「ビーン!」というノイズが強く、とても魅力的だったのですが、今回は泣く泣く断念。
また来ます~!と ご挨拶してお店を後にしました。
いつかまた行こう・・・!
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