吹奏楽部の合奏でよく耳にする
「打楽器うるさい!」
「もっと小さく!」
実はこれ、単に音量が大きすぎるだけではなく管楽器と上手くブレンドしていない結果、ヘンに目立って聴こえているだけかもしれません。
今回は音をブレンドするためのアイデアを数例をあげていきますので、参考にしてみてください。
打楽器うるさい問題
音が大きすぎると言われ小さく演奏しようとした結果、
・テンポ感無くなる
・無表情になる
・存在感がなくなる
・演奏者の「合奏に参加している感覚」が薄れる
といった状態になっていることがよくあります。
こうなってしまっては真の解決と言えません。
とてももったいないです。
とはいえ、管楽器と打楽器は音質も音の出し方も全く違うので、何も考えずに叩いていると目立ちやすいです。浮きます。
ブレンドするには相手の音質や音の出し方、響きを意識して自分の音を近づける必要があります。
「ブレンド」とは「混ぜる」こと。
ドレッシングを振って混ぜて、美味しい状態にすることです。
ブレンドするには響きが必要
響きは振動。
楽器やバチ、身体が程よく振動している状態がまず必要です。
(その振動具合を調節できることも大切!)
「響く」感覚を「手」でつかんでみよう~初心者にも挑戦できる方法4つ
ハミングすると鼻のあたりにビリビリ振動が来るあのかんじ…!
響きの濃さや形など、いろいろあると思いますが、ひとまずシンプルに。
色が薄い部分をコントロールすることで混ざりやすくなるんじゃないかな~というイメージです。
こちらも例えですが、音がブレンドされると下図のように色同士の境界がぼかされて、なめらかになるイメージです。
※混ざっていない状態・混ざっている状態、どっちが正しいかではなく音楽によって使いこなせると素敵です。
※ヘタな図でごめんなさい…
大切なのは自分の意志で音をコントロールできることだと思います。
選択肢は多いほうがいい。
ブレンドするための方法
歌ってみる
たたく前にバチを上げる動作=管楽器のブレス。
バチが打面に当たる瞬間に注目。音のスピードを揃える。
あとイメージ。
「ドォン!」「バーン!」のイメージで叩いていたら管楽器と混ぜるのは難しいくなります。
一音一音の音程もしくは和音をイメージして音を出すと管楽器とブレンドしやすくなります。
ピアノで弾いてみる
打楽器の音は「点」で考えてしまいがちですが、管楽器は一音一音に息を使って伸ばしたり短く切ったりしています。
スネアやバスドラム、シンバルなど音程のない打楽器なら、ベースラインなどの音を使ってピアノで弾いてみる。
※このとき音価(八分音符と四分音符の長さなど)は正確に!ペダルは使わない!
ティンパニや鍵盤楽器ならピアノで弾いて一音一音をハミングしたり歌ったりして音と音の距離(音程)を体感する。
相手の気持ちになってみる
ティンパニやバスドラムの人がまず仲良くするのはチューバ筆頭の低音パート!
マウスピースやベルの大きさや重量感、たくさんの息とピストン(ロータリー)をつかって音を出す感覚をイメージして叩いてみてください。
(もし可能ならチューバ吹かせてもらったりコントラバス弾かせてもらったりしましょう。笑)
打楽器同士でブレンドしていなければ管楽器とのブレンドもできません。
例えば「バスドラムと合わせシンバル」
同じリズムでもシンバルは重いものを両手に持って合わせています。
バスドラムはシンバルよりも軽いバチ1本で叩いています。
当たり前っちゃ当たり前のことなのですが、意識すると変わってくると思います。
お互いの思いやり。笑
あと、ありがちなのが
「ティンパニとバスドラム」
大きめのバチを持って一箇所を叩くバスドラムと、頭がそこまで大きくないバチを両手で持って2~4台の楽器を叩くティンパニ。
相手の気持ちになってみると、音を合わせやすくなります。
打楽器の出番少ない!つまらない!いやスコアを読めばきっと面白くなる!
近くで演奏してみる
セッティング上は離れていても、お互いの息遣いが見えるように向い合せとかでパート練習してみる。
チューバの左でバスドラムを演奏する。
相手の呼吸や振動、音程をそばで感じる。
などなど。
音を混ぜる・目立たせる
私の場合、ブレンドできた!と感じた時は、自分の音よりも周りと一体となった音が聞こえたり、耳と手の感覚が離れたりします。
合奏における打楽器の上手な人は速くたたける・大きな音が出せるではなく、混ぜる・目立たせるをコントロールできる人だと思います。
「大きすぎる!」の解決方法として音を小さくするのは手っ取り早いですが、そのほかの選択肢もたくさん持っておきたいですね。
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それでは、また!
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