こんにちは!
打楽器奏者としての経験を生かしつつ中学校の部活動指導員やっています、吉岡です。
現在最も信頼できるプロジェクトコロナ制圧タスクフォースで公開されている情報を元に、吹奏楽部のコロナ対策コンサートの開催について考えていきます。
コロナ制圧タスクフォースとは
新型コロナウイルスから社会を守る時限的な緊急プロジェクト『コロナ制圧タスクフォース』は、様々な研究分野から日本を代表する科学者が横断的に結集したものであり、科学による客観的真理を解き明かすことにより医療崩壊を防ぐことを喫緊の目標と捉え、その達成の先に、新型コロナワクチン開発を目指します。
https://www.covid19-taskforce.jp/
コロナ制圧タスクフォースにて公開されている「今週のコロナニュース7/27」39ページ目から具体的な対策について解説されています。
分かりやすく解説されていますが、なかなか大ボリュームなので下記目次を目安にしてみてください。
今週のコロナニュース7/27目次
- ・コロナウイルスの基礎知識
P2 ~どんな人がかかっているのか、どんな症状が出るのか
P19~どのような検査があるのか
P33~ワクチンや治療はどうなっているのか - 感染対策編<
P39~感染を防ぐには
P50~医療従事者向け感染対策
P57~いつからいつまで感染力があるのか - これからの生活編
P71~正しい認識でコロナと付き合う
P85~キーワードは「10日離れる」「改善がなければすぐ言う」
3密全てが揃うことでリスクが高まる
3密の密集・密閉・密接、1つでも該当したら感染リスクが高まる!
密は全部だめ!!
というわけではなく、3つが重なることで感染リスクが高まります。
どうしても密集してしまう場合は最大限の換気をする、密閉空間であれば密集しないように人と距離を取るなど、対策をとれば感染リスクを減らすことができます。
よって、人が集まるイベントをやるには
- 十分換気できる場所で
- 十分距離を取れる場所で
- 換気も距離も避けられなければ短時間で
3つのうちどれかが対策できていれば感染リスクは下がり、開催できる可能性があります。
もちろん3密以外にも、検温をする、体調が良くない場合は参加しないなど人が集まるところににウイルスを持ち込まない対策も重要です。
コンサートで考えてみると
「3密・飛沫」に絞って考えていきます。
咳をすると、キャンドルを吹き消すことができますし、火を1.50メートルの距離まで揺らすことができます。トランペットでは、ベルから30cmの最大距離でキャンドルの火を揺らしたり、吹き消すことはできません。
https://wpmanager.buffet-group.com/wp-content/uploads/2020/06/Ver2000_200627_%E5%90%B9%E5%A5%8F%E6%A5%BD%E9%83%A8%E9%83%A8%E6%B4%BB%E5%8B%95%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E6%84%9F%E6%9F%93%E9%98%B2%E6%AD%A2%E5%AF%BE%E7%AD%96%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6.pdf
くしゃみや咳などの飛沫は約2mくらいでほとんど床に落下
します。基本的に落下したものは、もう触れなければ感染性は消失
しますので、飛んでいる飛沫を吸入しなければいいのです。
https://drive.google.com/file/d/1CsfxGeFDTwQtjIqaQdMWEFvzXGcnN9Nm/view
以前の記事でご紹介したヤマハの実験動画によると、菅楽器演奏時の飛沫は発声と同程度・くしゃみ未満でした。
飛沫の左右の広がりは50cm程度で、発声と同程度の広がりという実験結果が出ています。
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演奏をメインとしたコンサートを想定すると、以下のポイントが考えられます。
- 演奏時に飛沫が発生する
- 基本的に客席からは飛沫が発生しない
- 客席と奏者は向き合っている
- 客席は全員同じ方向を向いている
- 奏者もほぼ同じ方向を向いている(向き合うことはない)
換気が良く距離が大きく取れる野外なら、踊ったり歌ったりパフォーマンスを入れて開催することも出来ると思います。
体育館の場合
ポイント
- 窓やドアを2か所以上開けて換気を良くする。
- 開けられる窓やドアが少なければサーキュレーターなどを使う
- 換気や距離の確保が不十分と思われる場合は、なるべく短時間のプログラムにする
. - 客席と奏者の距離を2メートル以上離す。
(3メートル離れれば感染リスク90%ダウン) - 奏者間の距離を2メートルほど離す(前後左右)
- 客席の椅子をなるべく間隔をあけて置く
(マスク着用、基本的に発声しないので間隔を狭めることも可能) - 終演後のお見送りはマスク着用で
音楽室の場合
ポイント
- 入場は保護者関係者のみに限定し、事前に人数を把握する。
- 奏者と客席の距離が取れるよう、音楽室を縦に使う。窓やエアコンの位置を考えてセッティングを決める。
- 換気や距離の確保が不十分と思われる場合は、なるべく短時間のプログラムにする。
- 窓やドアを2か所以上開けて換気を良くする。
- エアコンを使う場合、窓は閉めても廊下側のドアを開けておくなど密閉空間を作らないようにする。
(ほとんどのエアコンには換気機能がついていない) - 客席と奏者の距離を2メートル以上離すことが難しければ、最前列の客席ではフェイスシールドを着用する。
(フェイスシールドはマスクと反対の効果で、飛んでくる飛沫を防ぐもの) - 奏者間の距離を可能な限り離す(前後左右)
- 客席の椅子を可能な限り間隔をあけて置く
(マスク着用、基本的に発声しないので間隔を狭めることも可能) - 終演後のお見送りはマスク着用で
おわりに
新型コロナウイルスで吹奏楽コンクールや各種イベントの中止が相次いでいます。
そのような中、ソロに挑戦しよう!アンサンブルやろう!との流れも出ていますが、やっぱりみんなで合奏してお客さんと一緒に楽しい時間を共有することが吹奏楽部の醍醐味ですよね。
知識を常にアップデートし、ポジティブに考えることが大切です。
関係者への丁寧な説明、必要な対策をとれば小規模なコンサートは開催できると思います。これだけコロナについて分かってきたのですから、むしろやるべきです。
実のところ勤務校ではコンサート開催が厳しい状況ですが、関係者への丁寧な説明を心掛け、今後理解を得ていこうと思います。
それでは、また!