こんばんは!
部活指導員3年目の吉岡です。
新型コロナウイルスの影響を大きく受けた新年度。
勤務先では6月より学校再開、6月中旬には部活動を再開しました。
そして今年度、人生初の「楽器決め」を経験しました。
なかなか複雑な作業です。
自分でやってみて、恩師をはじめ今までお世話になってきた先生方のご苦労を少しばかり体感できたように思います…!
今回は、意外と知られていない吹奏楽部の楽器決めについて書いていきます。
吹奏楽部に関わる保護者ほか関係者の方々・今後楽器決めをする必要がありそうな指導者の方々に少しでもお役にたてればと思います。
楽器体験の様子
多くの部活動では本入部の前に「仮入部」や「体験入部」と呼ばれる期間があります。
出来ればすべての楽器を体験してもらい、音が出せるか出せないか、出せたとしてその時点でどの程度吹けるか、楽器との相性を見ていきます。
私ひとりで全パート見ることはできないので、1年生の名前と吹かせてみた様子を各パートの2・3年生に記録してもらい、判断材料としました。
希望楽器調査
本入部が決まってから、第1希望から第3希望まで希望する楽器を1年生に書いてもらい、提出してもらいます。
勤務校では希望した楽器について、希望した理由もあわせて書いてもらっています。
楽器経験の有無
新入生には「ピアノを5年間習っていました」「小学校の金管バンド部ではトロンボーンを2年間やっていました」など、楽器経験を書いて提出してもらいます。
個人楽器の有無
家にフルートがある、トランペットを持っている、などマイ楽器の有無を書いて提出してもらいます。
楽器購入の検討
学校によっては学校の楽器数が十分に無い場合もあります。
フルートやクラリネット、トランペットなど比較的購入しやすい楽器の範囲内ではありますが、もしも購入が必要となった場合に検討していただけるか、あるいは購入は難しいか保護者の方に確認することもあります。
人間関係
部活動指導員は部活中の様子しか見れていないので、顧問の先生や学年の先生との相談で決めました。
先輩との相性や、同パートになる1年生同士の関係など考慮する場合があります。
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吹奏楽の理想的な編成
吹奏楽には適正の編成バランスがあります。
吹奏楽の楽譜というのは同じ楽器でも2~3本でハモっていることが多く、「各パート1本ずつ」ではバランスがとりにくくなります。
「特定の楽器が極端に多い」でも成り立ちません。
仮に部員数30人でのフル編成だとしたら、以下のような編成が考えられます。
- フルート2名(1st, 2ndまたはピッコロ)
- オーボエ1名(いない場合もある)
- ファゴット1名(いない場合もある)
- クラリネット5名(1st, 2nd,3rd さらに増やす場合も)
- バスクラリネット1名
- アルトサックス2名(1st, 2nd,)
- テナーサックス1名
- バリトンサックス1名
- トランペット3名(1st, 2nd,3rd)
- ホルン4名(1st, 2nd, 3rd, 4th)
- トロンボーン3名(1st, 2nd,3rd)
- ユーフォニアム1名
- チューバ1名
- コントラバス1名(いない場合もある)
- パーカッション3名
このような編成のバランスを頭に置きつつ、新入生の楽器を割り振っていくことになります。
また、3年生の引退後1・2年生のみで合奏することも考え、高音域、中音域、低音域のバランスが大きく崩れないよう考慮しています。
まとめ
- 本人の希望
- 向き不向き
- 合奏の編成
大きく分けて以上3点が楽器決めの判断材料です。
新入生個人と部全体のこれからを大きく左右する、大切な楽器決め。
出来ることなら新入生全員の希望を叶えたいところではありますが、部活動全体の事情も合わせ、慎重に楽器決めをしています。
また次の機会に楽器決め後の大切なイベント「楽器発表」について書いていきたいと思います。
それでは、また!
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