こんにちは!打楽器の吉岡です!
2023年1月27日(金)ウェスタ川越でのリサイタルvol.3で演奏する曲目を紹介していきます!
今回は曲目紹介第1弾!ということで「リチリチ・トランスフォーメーション」について書いていきます。
インドネシアの民謡「リチリチ」を元にして制作したマリンバ×ガムラン楽器×音源で演奏する曲です。
前回のリサイタルvol.2.75でも演奏した作品ですが、ほぼ即興で弾いているので前回とはまた異なる演奏をお楽しみいただけるかと思います♪
こんな感じの曲です
使うのはガムラン楽器「グンデル」
今回使うグンデルは鍵盤が一列で、ピアノのような並び方をしていません。
ちょっと踏み込んだ話をすると、ピアノは1オクターブ(ドから高いド)を12等分して白黒の鍵盤が並べられていますが、このグンデルはオクターブを5等分した音程になっています。(スレンドロ音階の調律)
グンデルはそもそもドレミファソラシドで作られていないので、この2つの楽器は同じ音を一つも出すことができません。
そのように「そもそも」が異なる楽器で同じメロディをどう演奏したらいいのか?
マリンバで演奏するときはグンデルが出せる音に近い音を西洋の音階ドレミファソラシドに当てはめて演奏しています。
近似値にも関わらず、曲の持つ雰囲気が伝わるのは音楽の不思議な一面だなぁ~といつも感じています…!
こんな音がします
ちなみにインドネシアの音階音を数字で、ピアノの音階音での近似音を示すと→レ♭ 2→ミ♭ 3→ファ 5→ラ♭ 6→シ♭となります。今回ガムランの音に4番が無いのは理由がありますが、長くなるので割愛します。笑
音源×生演奏
インドネシアの伝統音楽、ガムランの演奏とともに歌われる「リチ・リチ」の歌をアレンジ。
同じメロディの「ガムラン楽器とマリンバの聞き比べ」をテーマにしています。
単純に言えばカラオケ方式ですが、実は現代のクラシック作品において「カラオケ方式」で演奏する作品は珍しくありません。
音源は自作!
ガムランの本場・インドネシアに滞在した経験を生かして、自然の中でガムランを聴いているような環境音も流しつつ、グンデルとマリンバの生音を重ねていきました。
鉄琴で木琴っぽい録音しようと色々試していたの図。
— 吉岡Eppa理菜(打楽器)12/30マリンバ体験付き忘年会ライブ開催 (@YoshiokaEp_perc) September 25, 2020
グリップを真ん中で止めると基音より倍音の方が強く鳴ってしまう。音板の角で止めたら、ちゃんと基音が聴こえやすくなった。なんでだ…?物理的な何かか…(わからない pic.twitter.com/HYyQhWQa3J
グンデルやクンダン(太鼓)を演奏しては録音し、ひたすら加工したり重ねたりDTMソフトCubaseと格闘しながら音源を制作。
掛け声や歌も録音して重ねています。隅から隅までメイドイン吉岡です。
前回の公演ではお客さまから「目を閉じると野外でそよ風に吹かれているような心地だった」とのご感想をいただきました。
会場のウェスタ川越リハーサル室は心地よく響く空間で、環境音やマリンバとの相性抜群です♪
会場でしか味わえない不思議な音空間を是非ともお楽しみください♪
ガムランはジャズに似ている…!?
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歌詞がある
RICIK KUMRICIK GRIMISE WES TEKA
SEDELA MANING BAPAKE WES TEKA
NYONG KAGET ADUH RIKA MBETA NAPA
BUNGKUS PETAK NIKU ISI NAPA
お父さんが帰ってきた、お弁当をお土産に帰ってきた…といった素朴な内容です。ジャワ島バニュマス地方の民謡らしいです。
最後の方に出てくる「Bungkus」が「包み」を語源としていて、お弁当を意味するんだそう。
詳しくはこちらのサイトで
掛け声や手拍子も加わって、男女みんなで歌う賑やかな歌です。
日本の歌より音域が広いので、いざ歌ってみると難しいです。笑
原曲はこんな感じ
衣装もガムラン仕様!
音頭ネシアの伝統衣装 クバヤ+カイン
インドネシアの女性が正装するときに着る上着「クバヤ」と巻きスカート「カイン」の紹介です。
腰から下はカインという大きな布を巻きつけています。ガムランの演奏に合わせて踊るジャワ舞踊でも着ます。
写真だと暗くて見えにくいですが、銀色のクバヤです。
インドネシアのジャワ島へガムラン修行に行った際にシルバーの生地を買い、帰国後に見よう見まね(!?)で母に作ってもらいました!
腰に巻くカインには伝統的な幾何学模様など様々な模様があるのですが、現地で一目惚れして買った大きなヘビが描かれたカインを巻く予定です。笑
クバヤについて詳しくはこちら
当日をお楽しみに!
以上、リチリチ・トランスフォーメーションについてでした!
引き続き残りの曲目紹介もしていきますのでお楽しみに~!
それでは、また~!
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